弥生ちゃんの部屋  

 

 現在弥生ちゃんは

ウエンディーズNo.1 衣川うゐ(しるく)の屋敷にある

座敷牢に押し籠められています。

弥生「おい、牢番!」

牢番J「なによ、えらそうに。」

弥生「しぇんむーはまだ出ないのか?」

牢番J「知らないわよ、そんなの。」

牢番S「弥生さん、それはどんなゲームなの。」

弥生「これまでのとはまったく違う、とってもリアルで何でも出来る世界がゲーム機の中に作られている究極のゲームなのよ。」

牢番S「まあ。時代はそこまで進んでいるのね。分かったわ。私が買って来ましょう。」

牢番J「待って! 実はまだしぇんむーは出てないのよ。」

弥生「あれ、8月の発売じゃなかったっけ。きゃりばーと同時の。」

牢番J「残念ながら延期になっちゃったみたい。確か10月28日だったわよ、新しい発売日は。」

牢番S「そうなの。でもあと一ヶ月も無いから楽しみに待っていましょう。」

弥生「東京ゲームショウではさぞ賑々しく展示されたんだろうね。行きたかったな。こんな座敷牢なんかに閉じ込められてなけりゃ。」

牢番S「弥生さん。もうそろそろ開放してもらえないの?」

弥生「ダメなんだって。私の罪はそれほどまでに重いんだそうな。」

牢番J「みんなの期待を裏切ってHPをぶっ壊したんだから、当然の処置よ。まあ、おかげでまったく新しいHPに生まれ変わったんだけど。」

弥生「私は思うんだけど、ぶっ壊れる前の画像と壊れた後の画像とがもう同数くらいなんじゃない?」

牢番J「もうそんなになるかな。よし分かった。じゃあしぇんむーが発売されたら弥生ちゃんは晴れて出所という事にしよう。」

弥生「やったー!これで思う存分お日さまの下で暴れ回れる。」

牢番S「弥生さん、良かったわね、良かったわね。」

牢番J「しるくー、ほら泣かないの。」

弥生「うふふふふ、早く来い来い、しぇんむーしぇんむー。」

 

 その時、座敷牢のある部屋の外では一人の女が立ちすくんでいた。

弥生の共犯者でHPを破壊した張本人M.Hである。

 彼女は今インターネットで恐るべき情報を仕入れて来たのだった。

MH「言えない。むごくてとても言えないわ。しぇんむーが、来年の春だなんて・・・・。」

 

 座敷牢は久々に華やぎ、涼やかな秋風が気持ちよくそよいでいた。

 

END

 

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