現代社会であるところのタンガラムは
日本で言えば20世紀半ば程度の発展度
とうぜんテレビもある、と言いたいところだが
一般家庭にはテレビは普及していない
街にテレビ館(伝視館)というものがあって
有料で観に行く
映画館と伝視館の違いは
フィルムで上映するか、皆でテレビを観るか
同じタイプの業態で競争関係にあるが
映画は高画質で練った演出と構成
テレビはリアルタイム性で勝負している
タンガラムのみならずこの惑星は電離層が
むちゃくちゃで長距離通信放送が出来ない
そこで放送は有線が中心となる
有線ラジオと有線テレビ
だがテレビは高価過ぎて庶民は購入できない
伝視館は見世物小屋が発達したもので
15インチ(程度)~20インチのブラウン管テレビを
30~50人ほどの少人数が観る形式
映画館と同様に部屋は暗い
画面が小さいからフレネルレンズで拡大する
放送局は5局程度あり、各伝視館との契約制
大手資本のカラー放送局もあり
資本力の大きな伝視館は
カラーテレビの導入を進めている
料金は1時間100円程度だが
深夜帯大人料金は300円になりエロい番組もある
伝視館の番組はニュース、スポーツ中継
音楽、演劇、舞踏奇術漫才他のショウ
意外な事に一番人気なのがニュース
スポーツ中継はシュユバンと呼ばれる球技が
最も人気が高い
またプロレスのような格闘技もある
音楽はプロのみならずのど自慢も
演劇は生放送で
録画装置は磁気記録テープレコーダーだが
非常に高価だから
放送後は番組を潰して使い回す
つまり一度見た番組は二度と見られない
ニュースではフィルム映像を流すが
フィルム映画は商売上競合するから放送しない
伝視館の営業形態は
午前11時頃開館
放送試験を兼ねて政府広報か宗教番組
正午12時頃にお昼のニュースを見に来る人多数
ニュース番組はタダ視聴可能なところが多い
音楽番組
2時頃に主婦層向けの芸能ゴシップ番組
および昼メロドラマ
3時半頃にシュユバンの試合が始まり8時頃終わる
 シュユバンの試合が無い時は4時頃までプロレス相撲
 それも無い日は演芸会
4時半頃から子供が学校から帰るので
 子供向け番組~6時まで
 子供は飴を買って入場
6時ニュース番組と芸能ニュース
この辺りの時間帯から放送局によって異なる
7時頃演芸や演劇、音楽
 恋愛物 家庭物演劇
9時頃犯罪もの演劇
10時頃ちょっときわどいお色気もの
11時放送終了 閉館
十二神方台系のテレビ事情
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