行きがかり上、『罰市偵』第6巻「英雄と皇帝」 にタンガラムで使われているタロットカードが出現する事となりました

 

 これはタンガラム・タロットと呼ぶべきもので、9種×4「朝」「昼」「夕」「夜」+12神+ピルマルレレコ(救世主) 計49枚7×7枚を用いて遊ぶ
 占いにも使う タロットとの最大の違いは小アルカナカードである「人界札」にも美麗な絵が描かれ重要性が変わらない点
 むしろ大アルカナに相当する「十二神」札の方が意味が小さい。

 タンガラム・タロットは創始歴5500年頃に作られた比較的新しいもので、それ以前にも似たようなカード占いはあった。
 古いカードは救世主「ヤヤチャ」降臨前に作られているわけだから、トカゲ神救世主の姿は無い
 例えば創始歴4900年代の頃のカードは、12神それぞれに朝昼夜の3種があって12神の本存カードと合せて計48枚+次なる救世主札1枚 の計49枚である
 なぜ「人界札」分離されたのかは定かではないが、「ピルマルレレコ教団」が既存の十二神信仰を抑える為に整理し直したと考えるのが妥当
 その後の風潮も十二神信仰は衰退化する為に、定着した。

 ちなみに古いカード体系では、
   タコ:豊穣 ゲジゲジ:叡智 カブトムシ:軍兵 トカゲ:病治癒 蝉蛾:音楽芸術→女王 ミミズ:秘術→理想 カタツムリ:大王 蜘蛛:信仰 カニ:破滅 カエル:享楽→愚者道化 コウモリ:冥界をさまよう勇者→英雄 ネズミ:財宝 
   この内、ゲジゲジ:叡智 トカゲ:病治癒 カニ:破滅 の3種が他に吸収される事となる。

 「皇帝」のカードは昔は「大王」と呼ばれていたが、ゥアム帝国から「皇帝」の概念を導入して名前が変わった。

 12神のカードも朝昼夕夜の別に分ける事が出来る。つまり4種12枚の札とも考えられる。
 「朝」タコ・カブトムシ・カタツムリ  「昼」ゲジゲジ・蝉蛾・カニ  「夕」カエル・トカゲ・蜘蛛  「夜」コウモリ・ミミズ・ネズミ    12神カードは細かい時刻また方角を意味する。

 なお、カードの意味が複雑であるので詩文として解説する読み札49枚も存在する。百人一首も出来るわけだ。
 読み札にも番号が振ってあるから、計98枚として用いる遊びもある。販売分は白札の予備を付けて100枚が箱に入っている。

 

【天元札】
 「救世主」 「ピルマルレレコ」とも呼ぶ正面を向いた女性の顔で髪は青く半円形で金色の角が左右に生えている 救世主「ヤヤチャ」を意味するとも言われる
     このトランプカードは創始歴5500年代の新興宗教「ピルマルレレコ教」教団が最初に作ったとされ、彼等が崇拝する「ピルマルレレコ」神が札の最初に重ねられるのが正式な配置
     「ピルマルレレコ」神の担う役割は「神殺し」。天河十二神が一柱ずつ地上に降りて天河の計画を果たす際、期限が来た後も留まり続ける事を中断させ次に進める役割を持つとされる。
    「破滅」「審判」「期限」をも意味する
     数字ではゼロ、0を表す

【人界札】 人間の世界の諸相を表す 9種の分類と「朝」「昼」「夕」「夜」4種の状態を持つ 計36枚 逆位はあまり考えない

 「英雄」男子の生涯を表す 数字では1を表す
     「朝:旅立ち」 旅立つ凛々しい若者 ものごとの始まりを意味する 前途は見えない 行動せよ
     「昼:諍う若者」 複数の青年が素手で戦う。ただし拳ではなく平手 争う姿に見えるが後に和解へと至る 若き模索の時代を意味する 交渉 対等 論戦 
     「夕:無私の献身」 激流の中に立つ立派な男性、手を差し伸べて弱者を誘う。無私の献身 望まれる姿 果たすべき義務
     「夜:黄昏」 背後を向いて座り、正面を向く骸骨と語らう 死と親しく向き合える者こそ真の英雄である

 「皇帝」/「大王」覇者、政治を表す 数字では2を表す
     「朝:黎明の巫女」 鮮やかな紅の衣装をまとう半裸の女性、額に白いタコを戴く。方台で最初の「王」であるタコ神救世主巫女王「ッタ・コップ」の在りし日の姿 深き大恩 または基礎を意味する 常人には理解されない意図 失踪 背信
     「昼:絢爛たる老人」 粗末な布を身に巻いただけの老人の立ち姿、手には鎚を持つ。ゲジゲジ神救世主であり金属器を方台にもたらしたとされる「ビョンガ翁」 飾り気がまったく無いにも関わらず「最も絢爛な札」とされる
          無限に紡ぎ出される富 工業 また努力と深謀 策謀
     「夕:天翔ける愚者」 黒褐色の甲冑を身に纏い、大剣を地面に突き立て固く彼方の空を見つめる若い男性 カブトムシ救世主にして初代武徳王「クワァンヴィタル・イムレイル」 空を飛んだという伝説を持つ
         正義 結束 約束 また無謀を表す 政治そのものの意味である
     「夜:来たりて去る者」 長い黒髪、青い短衣を着た少女がイヌコマに乗って彼方の山「フダラク」を目指して駆けている お供は真っ白な無尾猫。トカゲ神救世主初代星浄王「ヤヤチャ」が方台を去る日の姿である。最も人気が高い札。
        星の世界 天河の救済 革命的変化 外界 想像を越える出来事を意味する 群衆の熱狂 在りし日の短い栄光という意味も持つ

 「宝玉」金銭・富・商業を表す 数字では3を表す
     「朝:宝玉」 赤く輝く宝石、タコ石と呼ばれタコ王国時代の最高の至宝である  財宝 永遠の価値 究極に求めるもの 自然の賜物 無益な欲望をも意味する
     「昼:造化の輝き」 金銀に輝く武具・剣 金属器を方台にもたらしたゲジゲジ王国を表す 生み出される価値 輝くもの 人の手による 制御不能の力 錆(時の流れに朽ちるもの 芸術
     「夕:換えがたきもの」 穀物の穂 もちろん人の命を繋ぐ食料よりも重要な宝などこの世には無い  食料 豊富 飽食 消え去る富 飽くなき欲望 自転車操業(車輪操業と呼ぶ ぬか喜び
     「夜:侮る毋」 ゲルタ2枚が描かれる ゲルタこそ十二神方台系の商業交易を支えてきた通貨そのものである。ただし最低のスカ札とみなされる  必要 命の綱 最低限 貧困を意味する また労働・苦役 辛い人生 代わりは別にある

 「信仰」 数字では4を表す
     「朝:未だ見ぬ驚異」 タコ化石 方台を天河の神が作った際に夜空から無数に投げ入れたと言われる巨大なタコ タコの形をした巨石が南岸円湾と呼ばれる場所に存在する 方台創造神話
        創造 静寂 押し寄せる怒涛・不可避の災難 始まりの為の破局
     「天まで届く塔:叡智の魁」 方台中央部金雷蜒王国の都であったギジジットにそびえ立つ極めて高い塔 雷をまとう ギィール神族の測り知れぬ叡智を表す タロットと違って「崩壊」は意味しない 
        叡智・科学技術 解き明かされた秘密 知識の力 神をも凌ぐ不遜
     「神聖神殿都市の大洞窟:昏き闇への招待」 方台北方にある神聖神殿都市の後背にある極めて大きな洞窟 あまりにも深く暗い為に誰も最深部まで潜った事が無い
          一説によるとこの洞窟は冥界に通じるとも異国の方台に通じるとも言われている 未知の象徴 経験 孤高
     「火焔教の秘儀:邪教」 人喰い教団として知られる火焔教の人を焼き殺す祭祀を描く 邪教 誤った信仰 狂気狂信 また蓄積された知識を表す

 「軍兵」軍隊・武力あるいは脅威を表す 数字では5を表す 
     「朝:切り拓く決意」 刀、片刃の刀であり褐甲角王国の兵士が用いていたものを象る  武力・勇気・冒険 性急な行動 力任せの強引 削減も意味する
     「昼:指し示すもの」 弓矢 金雷蜒王国の神族は黄金に輝く長弓を使い矢を決して外す事が無かったとされる  標的を狙う 一つに定める 一か八かの賭け 急死 引き絞った力・十分な準備
     「夕:限界に至る」 盾。防御を表す 盾を構えて身を守りつつも次の攻撃に備えて槍を構える兵士の姿  行動に備えよ 自らを守る 苦難を越えて事業を進める 攻められている状態 病
     「夜:努忘るる毋」 城 最強の防備を誇る城塞であるが、人の姿は無く寝静まっている。旗が横に倒れている 堅守 十分な防備 安心 遺産・父祖の財産 油断・裏切りを表す

 「理想」社会正義を求める賢人の姿を表す 数字では6を表す
     「朝:浅き思索」 書物に埋もれながら眠る青年の顔 古い形式の書物である葉片綴が散らかっている 研鑽 修行 瞑想 あるいは一時停止を意味する
     「昼:虚しき説法」 市場にて多くの人に論を説く男の姿 ただし誰も彼を見向きもしない 焦燥 不遇 無益 または成功に至る不可避な浪費 
     「夕:求める結果」 荒れ地の一本道に一人立つ老人の姿 知識とはかくの如く凛として立つものである 孤独 または独行 旅の迷い  
     「夜:在りし日を振り返る」 立派な石の墓 賢人は死して後も巌の如き確かさで言葉を残す 不朽の業績 永遠または人は永遠を求めるべきではない 手の届かぬ願いを意味する

 「愚者道化」 数字では7を表す
     「朝:告げ口」 ネコ 道化のとんがり帽を被った無尾猫 無能怠惰おもねり 密通 窃視告げ口 あるいは忍び寄る敵手 密かな連絡 とにかくろくな意味を持たない
     「昼:開かれた世界」 豪華な衣装と帽子を被る肌の黒い女性 シンドラから訪れたとされるトカゲ王国星浄王三代「来ハヤハヤ」の姿で方台史上発の外国人である 背景には海と白帆の船
        彼女は初代「ヤヤチャ」に継ぐ叡智を備えていたが、とんでもない悪戯者で面白い事を考え出す天才だったとされる  ひらめき発見 開かれた世界 解放 自由 歓迎される異分子 航海 また故郷を離れる
     「夕:天晴なる哉」 車輪に逆さに吊るされた男 方台史上最高とされる愚者・痴漢であるレロン・ェンゲが罰を受ける姿
        彼は創始歴5000年の救世主「ヤヤチャ」が貧しい病に苦しむ人を助ける集いに潜り込み、脚が悪いふりをして近づき「ヤヤチャ」の尻を撫でたと言われている
        以来彼は方台随一の変態として演劇や寓話に度々登場する事となり、いまでは知らぬ者が居ないほどの人気者である 道化の典型
        常識を超えた発想 世間の枠からの逸脱 放埒 無思慮 皮肉批評 自ら招いた災難 転変する運命 怪我
     「鏡:語るを得ず」 この札には枠以外なにも描かれていない まさに鏡である 愚者を探すのであればまずは我を覗け、という意味  あるいは何も写っていないことから鏡を覗かないとも取れる
        汝自らを知れ 思い込み・うぬぼれ 真実から目を背ける 他人の真似 不在を意味する

 「女王」女性の幸福な一生を表す 数字では8を表す  
     「朝:処女」 うら若き少女の踊るような楽しげな姿  無垢純粋 恐れを知らぬ 処女地 未熟 前が見えない
     「昼:婚姻」 結婚式に望む花嫁、その隣には花婿が立つ  婚姻 結びつく価値 結合 成就・成功 軛 可能性の終焉 
     「夕:祝福」 妊娠した女性 さらに子も遊ぶ  繁栄 安定 幸福 定められた運命に従う 予兆を孕む 不安心配
     「夜:安定」 年老いた女性が正面を向いて座る まるで女王のように。左右にかしずく子供は彼女の孫であろう  家庭・家庭の知恵 一族の安泰 後顧の憂いが無い 一線を退く・世代交代 見守る

 「豊穣」農業の実りを表す 数字では9を表す  
     「朝:明日への投資」 種蒔きの姿の農民  始まりを用意する 投資・支出 未来への展望 吉凶を占う 
     「昼:避けがたき運命」 日照りを心配して天を仰ぐ農民。穀物が既に生え伸びている   不安な予感 試練の時節の到来 戦の被害 耐える 新たなる敵 旱魃
     「夕:適時」  収穫の時、実りは豊富   収穫・獲得 成果を上げる 利益・収入 奪う 冬への備え・後の為の貯蓄蓄積 
     「夜:感謝を捧げる」 収穫祭で踊るタコ巫女 左右には酔いしれる村人の姿  喜び祝う 浪費蕩尽(行うべき浪費 歌舞音曲 酔い痴れ忘れる 浮気

 

【神界札】天河十二神を表す 意味はそれぞれの神が担う属性の通りで深い解釈はしてはならない 「人界札」の解読を補助する
    「神界札」には神序数と時刻数、方位数と呼ぶ3種の数字がまつわる 札を数値として考える場合は神序数を用いる

    神序数 タコ(1)・ゲジゲジ・カブトムシ・トカゲ・蝉蛾・ミミズ・カタツムリ・蜘蛛・カニ・タコ・コウモリ・ネズミ(12)
    時刻数 コウモリ(1時刻・午前0時)・ミミズ・ネズミ・タコ(日の出)・カブトムシ・カタツムリ・ゲジゲジ(南中時)・蝉蛾・カニ・カエル(日没)・トカゲ・蜘蛛(12時刻)
    方位数 タコ(東)・カブトムシ(東南・)ゲジゲジ(南)・カタツムリ(南西)・カニ(西)・カエル(北西)・トカゲ(北)・ネズミ(北東)  蝉蛾(上)・ミミズ(下) コウモリ(過去)・蜘蛛(未来)・ピルマルレレコ(中央・現在)

1、紅曙蛸(テューク):神 タコ神のこと。曙と始まりの神、大地母神であり農業と豊壌の神、縁のものはt音で始まる  歌舞音曲・農業養蚕機織り等々農家の神様である。足を扱う。運動機能の異常
2、金雷蜒(ギィール):神 ゲジゲジ神のこと。叡智と技術、金属精練の焔の神、日照りの神。g音で始まる。  主に頭に関連する、頭髪髪結いまたは頭痛精神病を扱う・火傷
3、褐甲角(クワァット):神 カブトムシ神のこと。怪力と守護、農作物の護り手、戦の神。k音で始まる。  契約と結婚を扱う。腹部・肉離れ等筋肉・創傷出血
4、青晶蜥(チューラゥ):神 トカゲ神のこと。睡眠と休息、治癒医療と薬の神、冬の雪と氷の神。c音で始まる。  病平癒全般を扱う。風邪。口・歯から消化器全般・寄生虫
5、天鳴蝉(ゼビ):神 蝉蛾神のこと。大気と音曲、虹、気象の神。z音で始まる。  声楽また航海の無事を扱う。声と肺・耳。ぜんそく呼吸不全を伴う症状
6、水悉蚓(ミストゥアゥル):神 ミミズ神のこと。水、雨、地下水の神、植物の芽吹きの神。m音で始まる。  雨水また女性の嫉妬を扱う。身体の下関係さらに血管と腎臓・腫れ物
7、緑隆蝸(ワグルクー):神 カタツムリ神のこと。山と蒼穹、国家と家を守護する神。w音で始まる。  家運の隆盛を扱う。鼻・背中・脊柱・老化現象・虚弱体質
8、黄輪蛛(セパム):神 蜘蛛神のこと。天空の星座と運命、占い、記録と文字を司る神。s音で始まる。  記録文書地図・学業を扱う。目・眼病視力異常。方向音痴
9、夕呑螯(シャムシャウラ):神 カニ神のこと。海と西、日没と破滅の神。x音で始まる。   処罰・道徳また復讐を扱う。手・打撲捻挫脱臼骨折。素行不良
10、紫醸蟾(ア・ア):神 カエル神のこと。変化の神、美しさと毒と酒の神、少女の神、愚かさと恋愛の神。母音で始まる。  恋愛と宴会・美容を扱う、特に失恋。心臓・皮膚・肥満・虫刺され毒消し、アル中
11、黒冥蝠(バンボ):神 コウモリ神のこと。夜の神、死の神、怪物の神、悪を滅ぼし世界を整える神。b音で始まる。  葬式と魔除けを扱う。夜の睡眠・異常行動・衰弱
12、白穰鼡(ピクリン):神 ネズミ神のこと。妊娠出産の神、繁栄と商売繁盛の神、燃え上がる焔とご馳走の神。p音で始まる。  子供と商売繁盛を扱う。子宮生殖器・不妊出産。幼稚園

   なお感染症に関しては「救世主:ピルマルレレコ」天元札が意味を持つ。

 

【読み札】絵札の解説を書いてある 「神界札」は各神を讃える聖歌を記すのみだが、「人界札」は予言めいた詩文である。タンガラム予言書と呼ばれることもある。
   「人界札」36枚、「神界札」12枚 「天元札」1枚にそれぞれ対応する 「天元札」にはタンガラムタロットを使う際の禁忌事項が書いてある

【予備札】裏面以外何も印刷していない札が2枚 全部合計すると100枚になる。

 

【使い方】

 もちろん色々なやり方があるのだが簡単なもので。

 まずお香を炊いてテーブルの上にプラズマを呼び込みます。天河の神との通信をする為の定番の方法です。
 そしてカードをテーブルに置きます。この時一番上のカードは「ピルマルレレコ」でなければならない。これは鉄則です。
 テーブルの上でシャッフルをします。利き手の反対側の中指を使います。切り取って乾かしたネコの手を使う、とか処刑された罪人の手を使うとかの邪法もあります。
 再びカードをまとめて揃えます。カットをします。9回以内。

 占いを始めます。
 まず一番上の1枚を取って伏せたまま置きます。その上下左右に十文字になるように続くカードを置きます。
 十文字のカードは上が朝、右が昼、下が夕、左が夜を表します。カードの4種の「時」の属性と同じ。
 お祈りをします。これから何を占うかを天の神様に伝えます。
 ただしこの尋ねる事柄はかなり曖昧で抽象的であるべきです。何故ならこの後どんどん詳しく尋ねていく事になるからです。
 お祈りは口に出して言う、声には出さない、の2種あります。他人を占うのであれば声を出すべきです。この時、場のプラズマに響き合うように膨らみのある良い声を出すべきです。

 お祈りが終了した後に、最初に置いた中央のカードをめくります。

 開いたカードが「ピルマルレレコ」札であった場合。この占いは天河の神に拒否されました。失敗です。
 日を改めてお尋ねください、ただし吉凶どちらを示すものではありません。神様に聞くな、という意味です。

 開いたカードが十二神を表す「天界札」であった場合、十文字の隣にカードを時計回りで12枚円形に配置します。一番上のカードが1でタコ神を表します。
 神様カードは神序数で並んでいる事になります。
 開いたカードは特定の神様を表しています。12枚並んだ円形カードの中のその神様の位置にあるカードを開きます。
 これが答えです。

 開いたカードが「人界札」であった場合。必ず4種の「時」を表しています。
 十文字に並んだカードの内、その示す時のカードをめくります。
 このカードが「ピルマルレレコ」札で遭った場合、占いは終了です。十文字中央に開いたカードが答えになります。
 開いたカードが「神界札」だった場合、12枚を円形に配置して示される神様の位置のカードをめくります。それが答えです。これまでに開いた3枚のカードから意味を探ります。

 開いたカードが「人界札」だった場合、もう一度別の5枚で十文字を作ります。
 お祈りをします。先ほどのお尋ねよりもさらに詳しく具体的に尋ねてください。中央を開きます。
 これが「ピルマルレレコ」であった場合、占いは終了です。これまでに開いた札で読み取ってください。今お尋ねしたものは神様に却下されました。
 「天界札」であった場合、12枚円形カードの手順を行い示される神様の位置を開いて読み取ります。それが答えです。
 「人界札」であった場合は、示される4種の時のカードをめくって、以下は同じです。
 再び「人界札」であった場合もう一度5枚で十文字を作りさらに具体的に祈ります。

 めくる札が全て「人界札」であった場合、最終的に十文字は8個まで増えます。残るカードは9枚です。
  これを左から横一列に並べます。左端が1です。
 すでに円形にカードを配置は出来ません。もし「神界札」が出た場合、占いは失敗です。神様に見放されました。

 中央のカードに「ピルマルレレコ」が出た場合は、これまでに開いたカード全てを読み解きます。難題です。
 中央のカードが「人界札」であった場合、時のカードを引きます。
 時のカードがが「ピルマルレレコ」であった場合、十文字中央のカードが答えです。

 8番目の十文字の時のカードが「人界札」であった場合、 「人界札」には9種の数字が書いています。
 横一列に並んだ9枚のカードから、最後にめくったカードが示す数のものを開きます。
 それが答えです。

 もし最後に開いた札が「ピルマルレレコ」であった場合、あなたは天界の禁忌を犯しました。
 すみやかにカードを全て火の中に捨てて、禊をして天河の神に赦しを乞うべきです。
 ただし、答えはすでに出ているはずです。
 この段階に達した場合、あなたは自らが尋ねるべき事柄を極めて精緻に表現しているでしょう。この質問自体が答えとも言えます。

 

【タロット暗号】

通信文としてタンガラム・タロットを使う場合、占いと同じ意味を伝えるのも常套手段では有るが、数値を表す特性を利用して暗号と見做す事も可能。
さらに「読み札」を加えて98枚体制とすると、テュクラ符全文字+数字を完全に表現できる。
使い方は簡単で、テュクラ符文字+数字が並んでいる表にシャッフルしたタロットを1枚ずつ置いていく。
置かれたタロットの表す数字がその文字の暗号となる。

つまりタロットの並びを記録しないと暗号文が分からないわけだが、置いた順にタロットを積み重ねてまとめ、札の横にまっすぐ斜め線を引く事で記録出来る。
色を変える等で複数の斜め線を引く事ができるから、1セットのタロットで幾つもの暗号に対応できるという便利もの。
ただし普通に紙に書いた暗号表を使った方が早いのは事実。
公的な諜報機関等ではもちろんこんな単純な暗号は使わないが、民間では原理が簡単であるので多用される。

便宜上このように記述する。
  「天元札」 07(絵札) 08(読み札)
  「人界札」11〜14(絵札)、15〜18(読み札)→ 91〜98
  「天界札」19(テューク絵札) 10(テューク読み札) →99(シャムシャウラ絵札) 90(シャムシャウラ読み札)
               01(ア・ア絵札) 02(ア・ア読み札) 03(バンボ絵札) 04(バンボ読み札) 05(ピクリン絵札) 06(ピクリン読み札)

ただしテュクラ符は78文字、数字10文字を足しても88しか無い。残りは制御記号と空白として扱われる。
システム上「09」は存在しない。これが欠陥として扱われる事もある。気になる場合は「白紙予備札」を1枚混ぜて「09」にする。

 

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