未公開設定集

 

(最終回)
処刑の最中に天から弥生ちゃんが大きなカブトムシにのってやってくる。で、旧カプタニア城のてっぺんに止り、日本三代バカ声とも称される大音声で居並ぶ人に命令する。弥生ちゃんが「ハジパイ王、ご苦労」というと、額の聖蟲の黄金カブトムシがぶーんと飛び上がって弥生ちゃんの掌に止まり、巨大カブトムシ神に吸収される。それで人々は、弥生ちゃんが単にトカゲ神の救世主のみならずカブトムシ神の意志をも受けている事を完璧に理解する。で、弥生ちゃんはハジパイ王にタコリティの端で隠居するように言い渡し、すぐに、というので、大路の真ん中を一人歩いて行かされる。

(処女王)
 弥生ちゃんはトカゲ王国を建てた際に、なんという尊称で呼ばれるかを家臣達に質問される。タコ巫女王、ゲジゲジ神聖王、カブトムシ武徳王のような、その本質を表現するずばっと決まる名称が必要だった。弥生ちゃんは色々考えるが、やっぱり王様の中の王様で、皇帝かなとか思うんだけど、この世界にそれに相当する言葉は無い。そこで自分で作って「コホーティ」(皇帝の音)という名で呼ばせる事を決めた。漢字で書くと「星帝」になる。”帝”というギィ聖符は存在しない為に自分でこさえた。戯れに「星帝であるからには星帝十字稜でも作ろうか」とか言うと、家来達は「さすがはガモウヤヨイチャンさま」と大賛成するのでうっかり冗談も言えないと、大きな墓は禁止という法律をあえてこさえざるをえなくなった。
 その後弥生ちゃんが去った後の世界では、やっぱりトカゲ神救世主もそれ以前の王と同格だろう、という見方が一般に強くなり、というか、その頃はすっかりゲジゲジカブトムシタコの王様たちは一般民衆の前には出て来なくなり、聖蟲の支配する世ではなくなったから、弥生ちゃんが王達の王であるという意味が薄れてしまっていたから、弥生ちゃんと歴代のトカゲ神救世主教皇達を「王」と呼ぼうという事になった。で、色々考えた結果、彼女達はほとんどが未婚独身で王位を過ごすので、「処女王」にされてしまった。

(神秘教スガッタ)
 この世界は十二の神によってすべてが構築された空間で人は神が与えたモノによって生かされている。だがそれは本来の人間の在り方とは異なり不自然なものだと看破したのが彼らの宗教。彼らは十二神が与えたすべてを否定し、人間はおのれの肉体のみでみじめにも貧しく生きて行くべきだと言う。野山の獣がそうであるように、人間も何物をも誰からも与えられずピュアな状態で生きて行かねばならない。普通そんなことを言っても一般人は誰もついてこないのだが、十二神の影響下に繋がれているという自覚のある神族や官僚神官たちはこのアイデアに大きく心を揺さぶられる。そして彼らの言う、「完全に自然な大地:地獄」を大氷壁の向うに夢見るのだ。そこには人は居ても神は無く、人が自らの力のみで活きている自然の姿そのままがあり、超越的神秘的な一切に惑わされず雄々しく生きて無様に死ぬ理想の人生があるという。もしもこの智慧、文明が人間が自ら生み出したものだとしたら、と問うと、彼らは、それでは人間が神になり神として振る舞い人を惑わし隷属させるだけだ、と鮮やかに言ってのける。

(ヤマタイカ)
 弥生ちゃんは最後には舟にのって一人で海の向うに去るのだが、その伏線が色々と有り弥生ちゃんを海の向うに駆り立てる動機づけがされている。それをネズミ族の村で発見するのだが、それは相当に込み入った謎になっていてそれを発掘する内にどんどん深みに嵌まって行くような形式になっている。それはこの十二神方台系に住む人がどこから来たか、という問題に密接に絡んで居て、十二神の正体も暴き出すものなのだ。それは十二神と呼ばれる存在が人間をどのように支配下においたかの神話であり、創世神話の前に位置づけられる物語なのだ。文明の陰に隠れているが、その前期文明と呼ばれるものの名残を弥生ちゃんは発見する。

(志穂美)
なぜこの世界に弥生ちゃんが来たか、というと、教室に頭にゲジゲジの付いた志穂美が急に襲って来たとこしか覚えていない。で志穂美とはどんな人かと聞かれた弥生ちゃんは、カニ巫女のようにおっかなくてタコ巫女のようにいい加減で、自分よりも乱暴者。人に呪いを掛けて本当に悪い事が起ったり、何かに取憑かれた人から霊を落したりする霊能力を持っている。とかいうと、それは「ゲジゲジ巫女」だという。十二神方台系において霊能力といえばゲジゲジ巫女なのだが、金雷蜒王国時代はギィール神族がそのステイタスを奪ってしまったし褐甲角王国では存在そのものが禁止されてしまったから、ほとんど人の目に触れないのだが、ともかくゲジゲジ巫女は居るのだ。

(ポンポン蒸気)
 東金雷蜒王国と褐甲角王国を併合して新王国トカゲ皇国を作った弥生ちゃんの最大の課題が、島嶼部にある西金雷蜒王国の接収である。しかし、海戦に特化した西金雷蜒王国軍は陸戦主体の褐甲角軍の侵入を長らく防いで来ただけあって精鋭揃いで、弥生ちゃんも最初は褐甲角軍に任せていたのだが失敗続きで、遂に自らの出馬を決意する。
 そこで弥生ちゃんが考え付いたのが、信長の鉄甲船。鉄張り装甲の大船で海上戦力を一気に壊滅させようというものだ。しかし、船足が極端に遅くなり敵に乗ぜられる心配がある。ハリセンでぶわっと煽いでしまえば簡単に住むのだが、それでは神様の力に頼ればなんでも解決という悪しき風潮をじょちょうするだけだから、弥生ちゃんは悩み遂に「ポンポン蒸気」の開発に思い切る。  金雷蜒神族の工人数名に密かに、ポンポン蒸気の概念図を見せた所、彼らの目はらんらんと輝き、「人工動力」というアイデアに興奮する。弥生ちゃんは彼らに任せるというと一ヶ月で作るという。船を推進させる為にスクリューと外輪を示すと、より難しいスクリューの方に喜んで飛びついた。
 そして完成した5隻の動力戦艦の力で西金雷蜒軍を壊滅させて本土上陸に成功。ほぼ無欠開城にこぎつけて、十二神方台系全土征服を完了する。が、折角作った蒸気戦艦を弥生ちゃんはただちに破壊させた。惜しむ金雷蜒神族に対し、これを貴方たちが作れるのは当たり前。一般人が自らの知恵でこの段階にたどり着くまではこの技術を封印して、科学技術の普及と理解に務めるべきだ、と諭すのだった。こうして弥生ちゃん伝説に黒い煙を吐いて進む龍船という章が加わった。

(刺客オーディション)
 弥生ちゃんにことごとく刺客を退けられたハジパイ王はスガッタ僧の力を借りて、特別な刺客を選出する。とある古城に集められた刺客達は互いに殺し合い、その中で最も優れた者に弥生ちゃん暗殺という大事を托すのだ。そこで残ったのが、額にコウモリの剥製を乗っけている黒衣の女刺客だった。額の剥製は、ときどき我慢してたのを隠すように息をするのだが。そいつは弥生ちゃんを襲うだけでなく、赤褐甲角兵団総裁キスァブル・メグリアル焔アウンサをも暗殺する。頭に聖蟲が居る彼女を殺すには、やはり頭に聖蟲が無ければダメだったのだ。

(大審判戦争の新兵器)
 金雷蜒神族は基本的には黒甲枝の神兵には叶わない。だが元々発明工夫を喜びとする神族は家に帰ると新兵器を色々と考案している。通常の寇掠には必要が無いから字残して来なかったが、乾坤一擲のこの戦争においてはそれら全てが動員され、火薬を使わないありとあらゆる兵器が戦場に姿を見せた。また褐甲角軍も一応は新兵器である牙獣を投入する。
金雷蜒神族側:過酸化水素水を使うロケット槍(黒甲枝の弓よりも遠くに飛ぶ)連弩(一度に多数の矢を放つ)輪弩(はずみ車を使い連続的に矢を発射する)連射吹き矢(ふいごを使って吹き矢を機関銃のように発射する)弾弓(石丸、鉄丸を発射する弓あるいは弩、バネ式もある)対黒甲枝パンツァーファースト(錫やガラスの瓶がついた短射程のバネ式弩で、中に腐食性の液体が入っていて重甲冑を効果的に破壊する)鳥兵(バネ仕掛けの鳥で、歩兵を自動で襲う。)電気投網(針金で作った投網でライデン瓶から電流が放出される)火噴槍(火焔放射器)槍付き自転車(左右に奴隷が付いて押していく木馬で回転するドリル槍がついている)無人兵(甲冑の中にバネ仕掛けを入れて、勝手に戦う機械兵)大鎌車(ヘリコプターのように回転する刃物が付いた車)火袋(熱気球で飛ぶ火焔放射器)トラス弩(ただの大弩だが、軽量化に成功)鉄大鹿(鉄で作った大鹿のような鎧。二人で被って使用する)
褐甲角王国側:牙獣(カバに似た巨大な獣。かなりの高速でも走り、ゲイルにも対抗出来る。また大重量物を戦場に投入出来る)戦車(盾がついた手押し車が横に連なったもの)

 

(ハイブリオン)
巨大ゲジゲジ神を起動すると巨大なエネルギーが放出されて、空中に巨大なオーロラが発生する。最初は赤黒いような無気味な色だったのだが、弥生ちゃんが勝つことで白い光が赤黒いのを駆逐していく。また、毒地を全浄化する際には神々しい青いオーロラが天を覆う。この光は十二神方台系全体で観測出来て、人々を驚嘆せしめた。
弥生ちゃんはオーロラでプラズマが原因だと知っているが、これは明らかに人為的な、しかも自分も関与している事象であり、弥生ちゃんが神話としてかっこいい名前を名付けるしか無かったわけで、ピルマルレレコ伝説から天空の聖霊「ハイブリオン」と名付ける。後に、ハイブリオンの紋章が青晶蜥神殿で使われる。

(複式簿記)
聖山からやってきた高位神官は、弥生ちゃんが王国を立てるまでは神殿式の管理運営をする事を進言した。事務と行跡の記録にカタツムリ神官、会計に蜘蛛神官、管理監査にカニ神官と三点セットで揃えるのが正しい在り方だと言う。弥生ちゃんもそれは同意するが、神官が「ではこれまで会計を司っていたのはどなたですか」と問われて、はい!と自分で手を上げて、神官達をはげしく驚かせた。
これは仕方の無い話で、ギジジットに来るまでは小人数であるから、行きがかり上一番計算の早い弥生ちゃんが、ギジジットを出てからはゲジゲジ神官団は独自でウラタンギジトに行くのに弥生ちゃんがついて行くというタテマエだから、会計は別。ボウダン街道に入ってからは、ゲジゲジ神官団+偽弥生ちゃん隊+ボウダン街道トカゲ神官巫女団、と三つの異なる勢力が入り交じっていた為にすべてをばらばらに会計処理させて、最後に弥生ちゃんがチェックするという体制になっていた。大体十二神方台系の連中は複式簿記を知らないし算盤も複雑怪奇なもので計算遅いし、とお節介な弥生ちゃんには我慢なら無かったわけだ。

(ピルマルレレコ伝説)
頭にコウモリを付けた女は、弥生ちゃんの紋章であるピルマルレレコについても知って居た。そんなはずは無いのに、だ。
ピルマルレレコ伝説は1938年、旧制門代中学校の戸張某なる生徒が書いた同人小説であり、地元の「比留丸神社」に伝わる縁起を元にして書かれた古代を舞台としたSFだ。しかし、そこに書かれて居たことは太平洋戦争の予言でもあり、またピルマルレレコの顔を描いていたらそこだけ空襲の爆弾が落ちなかったとか、千人針にピルマルレレコを縫い込んでいた卒業生がまったくの無傷で戦地から戻ったとかで、以降大切に護り伝えられて来た。
つまり、十二神方台系でこれを知る者が居る訳が無いのだ。

(ファンファネラB)
カタツムリ巫女は王国の侍女として秘書として務めるのだが、弥生ちゃんが青晶蜥神救世主としてこの地にあるからには、たとえ領土は無くとも王国がそこにあると看做される。というわけで、神聖神殿都市からカタツムリ巫女が派遣された。未来の法神女とも目される英才の彼女は、弥生ちゃんと初対面して言った。「青晶蜥神救世主の叙事詩年代記を綴るに、ガモウヤヨイチャンさまにはその業績において、ただ一点決定的な欠落がございます。それは、恋愛沙汰が無い!」「があーーーん」。弥生ちゃんも、自分に色気が無いことは重々承知なのだが、正面切ってこんなことを言われてしまうと落ち込むのだ。彼女はなおも続ける「なんでしたら、おんな同士の恋愛でも構いませんよ。」
こんなバカを言うおんなは、じゅえるでよろしい。ちなみにカタツムリ巫女というものは、胸も大きく色っぽい肢体を地味な緑色の露出が低くガードの固い制服に隠しており、宮中で見初められて王の側妾となる事も多いのだが、こいつは胸が薄いすりむな身体である。

(ハラキリ)
赤甲枝の幹部連中が、ハジパイ王の訴追で窮地に陥った際の会話。
「ガモウヤヨイチャンさまの国では、身分ある者が罪に問われた際は、腹を短刀で横にまっすぐ引いて死ぬのだそうだ」「それは痛いだろう、なぜそんな」「自らに私心無く潔癖であることを示すそうだ。或る者は、腹を三回切り裂いて、自ら腸を引き出し裂いて、四方に投げて果てたと言う」「!どういう罪に問われたのだ、その者は」「ガモウヤヨイチャンさまの国が弱小であった時、海の外から幾つもの強大国が何隻も軍船を仕立てて押し寄せ、隙あらば国を掠め取ろうとしたらしい。その一隻から取決めを破って上陸した兵が無法にも村人を襲い、当然の責務として防衛の任に当りそれらを成敗した武人が、強大国に臆した国の命令で不法に罪に問われ死罪を受けたのだという。その武人は、抗議の為に、強大国の大監の前で腹を引いたのだ。」
「・・・・今の我らにとって、それは意味の有る範だな・・・。」

(コウモリ人)
弥生ちゃんの前に立ち塞がるコウモリを額に戴く黒衣の女。彼女は十二神に直接繋がる人物だといい、弥生ちゃんにとってはカウンターパートに当たる人物。ライバルというよりも、彼女は弥生ちゃんの「安全装置」として方台系に居る。彼女は、弥生ちゃんの人選に反対だった、という。弥生ちゃんは救世主としては文句の付けようの無い有資格者だが、あまりにも人間としてのエネルギーが強過ぎて、十二神の予期しない方向に世界を変革させる可能性があるのだ。コウモリ人はそれを防止する為に天界から下りて来たという。「わたしの可愛い子供たちを、ガモウヤヨイチャンの恣にはさせない」

(熨斗烏賊)
弥生ちゃんがデュータム点に到着して、聖山から使者が来るのだが、貢ぎ物を持って来る。カタツムリ巫女ファンファネラBもその一つなのだが、中に「のしいか」が入っていた。西金雷蜒王国の産物だと言う話で、弥生ちゃんは涙を流して喜んで、さっそく火で焙っておいしく頂いた。

(国政調査)
弥生ちゃんが十二神方台系に来た時点で、褐甲角王国120万人(難民8万人含む)、東金雷蜒王国70万人、西金雷蜒王国20万人、聖山の民5万人。タコリティ近辺2万人(ただし、通常6万人程度が坑夫や交易警備隊として滞在中)。

(ぴるまるれれこの結界)
ギジジット接収を完了してここを離れた弥生ちゃんは、ギジジット9本の主要道の入り口に、大きくピルマルレレコの紋章を書いて来た。それは今後訪れるであろうギィール神族あるいは黒甲枝に対しての警告文で、ギィ聖符とテュクラ符で「ここは青晶蜥神救世主の管理地であり、かってにいじくりまわした者はぶち殺す」と書いてある。その上には、そこらへんに転がっていた剣や刀をぶっ刺してあり決して抜く事が出来ない。神威が篭っている為に、下手に触ると手の指が落ちるようになっている。本気だということを表す虚仮威しなのだが、後にこれはギジジットの名物となる。

(謎のひっつきぼう)
北方の大針葉樹林帯から帰還した弥生ちゃんの服にはいろんな植物の種がくっついて来た。試しに栽培してみると、わけのわからない植物が生えて来る。その一つのひっつきぼうからは、怪しい油が取れる種子が取れた。この油を塗ると十二神方台系の人間はぴたっと停止する。脳の活動が一部停止して人形のように硬直するのだ。その間、脳は夢を見て、まるで魂が肉体から離れて浮遊して天上の神様のところにまで行くという怪しい体験を実にリアルに覚える。一種の麻薬だが、一度塗ると一年くらいは効力が無いので常習性は無い。またたびみたいなもの。弥生ちゃんはただちに栽培禁止を命令したが、ひそかに種は保存されて後には秘儀を司る実に重要なアイテムになる。

(大豆)
十二神方台系では大豆に似た豆がある。毅豆というとてつもなく固い豆で、長く煮てもちっとも柔らかくならない。半日茹でてやっと石臼で挽ける程度になるが、きな粉にしてもダンゴにならないしパンのように膨らまないしスープにも溶けない、ぼろぼろしたどうにも食べにくい食品だ。ただし、末成りの枝豆状態でなら美味しくいただけるので野菜として食べている。つまり、栽培はされるが保存が効かないので主要な食品とは看做されないのだ。主要な栽培目的は、これが窒素を固定する根粒菌を持って居て、土壌の改良に役立つからである。もっとも、どこぞの名人ならば、毅豆を美味しく柔らかく煮ることが出来る、という噂は伝わっている。

ウラタンギジトに滞在中の弥生ちゃんは枝豆状態のを食べた。その後青晶蜥王国が成立し開墾に難民を連れていく事になったが、大量の難民をどうやって養うかという大問題に直面した際に、この毅豆に着目した。この豆は荒れた土地や乾燥した土地を好みよく育つ。これを大量に栽培して食べる方法を見つければ、難民の食糧問題は一気に解決するのだが、どうやって食べればよいのか? 豆モヤシも試してみたが、ジャガイモと同じで新芽に毒がありこれは断念する。弥生ちゃんの解答は「圧力鍋」だった。毅豆専用に鉄製鍋に蓋を閂で固定する、という荒技で圧力鍋を製造し、難民に与えて主食の供給に成功する。と同時に、毅豆を使った醤油の開発にも着手する。
ちなみに毅豆を熱く煎ったものを敵にぶつける、という攻撃手段も存在する。弾丸並の固さがあるのだ。

(注;十二神方台系は重力は0.92G、つまり大気圧もそれだけ低いので沸点も下がっている。豆が煮えないのも道理。ちなみに弥生ちゃんは別に苦しくないが、これは青晶蜥神によって調整されている為で、最初弥生ちゃんはその事に気付かなかった。アィイーガが閉導管(サイフォン)で8メートルしか水が上がらない、と言ったことでようやく気付いた。十二神方台系の酸素分圧が地球より大きいし、弥生ちゃんの肉体は地球仕様から十二神方台系仕様に神様によって改変されていたから、全然気付かない。)

それに先立って、弥生ちゃんは褐甲角王国から戦争で共存出来なくなった難民を大量に青晶蜥王国に招き入れるのを安請け合いしてしまうのだが、官僚にどうやって食べさせるのか、と論争に及ぶ。弥生ちゃんはその際に「煙草とか芥子とかの商品作物があれば、かんたんになんとかなるのになあ」と思ってしまう。

(いかがわしい銀行家)
十二神方台系にはいまだ近代的な金融システムは存在しない。複式簿記も存在しない。しかしながら新たな時代に誘われて、いかがわしい金融業者というのが発生しかかっている。そいつはまず、タコリティの紅曙蛸女王国の財政支援と称して、ヒィキタイタンの前に訪れ、ついでウラタンギジトに滞在中の弥生ちゃんの元にも現れた。彼は、この度復活した毒地の農地整備に掛かる金銭の貸しつけを申し入れ、政策として毒地全体をトカゲ王国の直轄地として10年間無税で農民を呼び寄せるという方法を提案する。弥生ちゃんは近代社会を作るのにこの手の人物の登場は避けられないことを知っているから、相当に心動かされる。ちなみに、彼の秘書は謎の女峰不二子風のまゆ子である。

(ダゲレオタイプ)
ウラタンギジトに逗留する弥生ちゃんは、ここが窯業をやって居て結構いろんな薬品があることを知り、ふと思い立って写真機を作って見る。弥生ちゃんの記憶は完璧で、最初から露光時間30秒で撮影が完成するダゲレオタイプの写真機を作り上げた。ちなみにレンズは今現在ギィール神族の間で一種のブームになっている。弥生ちゃんが眼鏡を作ったせいだ。そこで、出来上がったカメラでみんなを撮影すると、そりゃあもう大騒ぎ。特に弥生ちゃんの姿は宝物として崇められる。ところが、弥生ちゃんのうしろになにか大きなモノが映っているというので、カメラをずーーーっと後ろにひいて写して見ると、それは目では見えない巨大なチューラウの姿だった。そりゃもう大騒ぎだ。ちなみに、紙の写真ではなく硝子の写真。この世界には平面板ガラスの鏡はあるけれど、紙は無い。紙を作ってもいいけれど退色するから、100年以上保っている硝子の写真の方が有り難かろう、とそうしている。つまり、一枚の写真はコピーが取れない。これは問題だ、というので銅板にエッチングするという手法で、版画として写真を大量に複製する方法を考えた。

(パンツァーリートPanzerlied)
蝉蛾巫女フィミルティは弥生ちゃんから星の世界の唄というものをたくさん教えてもらったが、中でも一番てこ摺ったのがこのパンツァーリートの唄だった。これは軍オタでもあるまゆ子が教えて聖ちゃんが歌ってみせたというもので、「悪魔の声」と呼ばれ一度聞いただけの異国の唄も完璧に一声外さず歌える聖ちゃんを基準に弥生ちゃんは教えたのであるから、フィミルティは聖ちゃんと比べられたも同然で、対抗心剥き出しで徹底的に徹夜でレッスンをして、弥生ちゃんは目が真っ赤になってしまった。
ウラタンギジトについた後、フィミルティは早速他の蝉蛾巫女に対して星の世界の唄を教授するのだが、ここでも最大の努力を払ったのがパンツァーリートだった。大体がして「戦車隊の唄」なんだから、戦車なるものが無い世界の人間にはさっぱり意味が分からない。ドイツ語で意味も教えてもらっていないからまったく分からないが、蝉蛾巫女は意味の分からないギィ聖音の唄を歌い慣れているから、意味不明唄には強い。しかし、戦車とはなにか?
フィミルティ曰「戦車とは、戦の為に使われる車です。手押し車ではなく、人間が押すわけでも獣が曳くわけでなく、転輪箱というもので車が自力で動くのです。戦場に赴く車ですから、矢石を跳ね返すために全身が総鉄板貼りでスキがありません。しかも大きな鉄丸弩を搭載しており、無敵です。鉄製ですからものすごく重いのですが、転輪箱の力で瓦礫の山でもぬかるみでも驚くべき早さで驀進することが可能なのです。最も有名な戦車は、ガモウヤヨイチャンさまのお国のチハ車と言いまして、これは他国の戦車と比べて火に強く炎の中も物ともせず進み、大陸を数千里進撃したと伝えられています。」
と、フィミルティは戦車の絵を描いてみるのだが、絵を書くのは蜘蛛神官巫女の職分で、なんだかよくわからない段ボール箱みたいなものが出来上がった。しかし蝉蛾巫女達は不屈の闘志でパンツァーリートを特訓して、ついには3×6 18人で高らかに合唱するまでに作り上げたのだった。

(葉わさび)
コウモリ女に飛ばされた弥生ちゃんは色々と地獄巡りをした後に、小トンネルをくぐって十二神方台系の北東部、ネズミ神の巣宿と呼ばれる森に帰還する。そこには原始時代さながらの、ッタ・コップ以前の生活を続けるネズミ族と呼ばれる民族がほそぼそと人目を避けて住んでいるのだが、そこで弥生ちゃんは食べると辛い葉っぱというものを御馳走になる。辛いものから数ヶ月隔離されて居た弥生ちゃんは涙を流して喜び、後にこの葉っぱを栽培して全国に普及させるのだった。
ちなみにネズミ族は、旧石器時代の生活を4000年も続けて居るので、森に付いての知見にはかなり深いものがある。また、彼らの洞窟住居内部で弥生ちゃんは、旧来よりネズミ文字として知られる絵文字の古文書が壁面びっしりに描かれているのを知り、古代よりの十二神方台系の歴史を知る。そして、後に船に乗って十二神方台系の外に出る時のヒントを得た。

(一つ目巨人)
コウモリ女に飛ばされた弥生ちゃんは、北方大森林地帯で一つ目の巨人と遭遇、これを撃破する。が、調べて見ると、それはかなり変な人間であった。一つ目と思ったのは、頭に肉で出来たヘルメットを被っていて、目の部分は裏はゴーグルみたいになっていて、暗視機能やら望遠機能やらが使える。身体も生身ではなく、諸所に肉襦袢みたいなものがくっついていて一種のパワードスーツなのだ。生体パワードスーツを装着したただの人間、ということになる。ま、中身はただの野蛮人には違いない。
一つ目巨人は生身の人間に蟲が貼り付いているのだが、その外見は巨大パンダ。北方防寒対策に全身に毛が生えているのだが、白黒で蟲の頭の部分が真っ黒になっていてパンダの鼻面のように見える。これが棍棒をもっておそってくるのだ。ちなみに中身は植物的な印象のほっそりとした美少年。懐かれて困る。

(巨人錬成中)
弥生ちゃんは北方にて神様と会うのだが、そこで巨大な窯を見せられる。業火の中で焼成中なのは、なんと巨人である。次の蝉蛾神救世主の時代に使われる巨人のアイテムを、今から製造中なのだ。つまり、巨人兵というかエヴァというかが次には出現する。
ちなみに、神域の入り口で弥生ちゃんを迎えたのは、人語を喋る巨大なティラノザウルス。明美の姿をした十二神が、弥生ちゃんの為にトカゲ神の化身として遣わそうと用意したものだ。だが弥生ちゃんはこの申し入れを丁重に拒否する。明美は何度も何度も未練がましく勧めるが、断固として拒否する。

(アウンサの皆殺し)
赤甲梢総裁を解任された焔アウンサは、新たにギジジット接収の責任者として100人の兵士と侍女侍従と共に赴くが、途中で怪しい技を使う暗殺集団に襲われる。わずか50人の敵ではあったが、黒甲枝が居なかった為に激しい戦いの末にすべて殺されてしまうのだが、その間輿の中で成り行きを傍観していたアウンサは、他人の職分である自分の護衛には自分は関るべきではないというのが王族の心得、で結局一人になって後に初めて輿を降りる。100人の兵を打ち破った暗殺者であったが、一人剣を手に御簾を上げて出て来たアウンサに、いきなり5人が斬り殺され、ついで三人四人と立て続けにぶち殺されていく。頭に黄金の聖蟲が付いたアウンサを舐めていたのだな。桐子をモデルに作られているアウンサは、「人殺しは好きではないが、嗜む」のだ。瞬く間にすべての暗殺者を斬り殺したたき殺したアウンサは全身返り血を浴びて真っ赤になり、近所にあった井戸のところに行く。と、

(大頭戦士)
快進撃を続ける赤甲梢は、遂にギジシップ島に到着、船を調達してついに王都に乗り込んだ。が、王宮で待って居たのが頭に巨大な球体を被った得体の知れない戦士だった。これは、黒甲枝と同じ程の破壊力を持つ狂戦士で、赤甲梢にも被害が続出する。そこで双子の力士戦士が共同で戦い、ついに仕留めるが、双子の一人は死んでしまう。大頭の甲冑を断ち割ったところ、中にはカブトムシがゲジゲジが分からない不思議な蟲が聖蟲のように着いていたが、死んでいる。
王宮になだれ込んだ赤甲梢は遂に金雷蜒神聖王に見える。それは未だ9歳で、金雷蜒の聖蟲を聖戴に至ってない少年であった。

(マッチ点火式銃)
弥生ちゃんはこの世界に来て、赤リンを使ったマッチを作って見せた。当然これも大爆発的ヒットになる。が、そのせいでこの世界における銃器の発達に大きな影響を与えてしまう。つまり、火縄やフリント式を通り越して、マッチファイヤ式前挿銃というものがいきなり発明されてしまったのだ。マッチの軸に火薬を巻き込んだ紙の軸を使い、銃の横に開いた穴に突っ込んで油紙に包まれた早含の発射薬に突き刺して装填完了という極めて単純なかつ信頼性が高い点火方法で、火縄銃レベルの技術水準でありながら、実に使える武器になった。その後、後装式の銃の発生はなかなか無かったが、5センチ程の鋼鉄管に弾と火薬とマッチを装填して、銃身に接続するという方法の速射銃が発明され、更にはリボルバーになっていく。

(神聖皇帝)
青晶蜥神王国が出来た時、各王が最初に結集して会議を開いた際に弥生ちゃんは言った。金雷蜒神聖王の「神聖」てのを私も使いたい、と。他の王もそりゃそうだ、私も使いたいと言うし、実際皆神聖な聖蟲を戴いている王なのだから、と金雷蜒王に「神智王」という新しい称号を贈り、改めて「神聖」の称号を用いる事の出来る資格について協議した。金雷蜒王も新しい「神智王」てのをちょっと気に入ったからあまり抗議はしなかった。あおりをくったのが神聖神殿都市で、以降「神聖」が使えなくなり「十二神殿学究都市」に換えられてしまった。
弥生ちゃんは自らの称号を「神聖皇帝 略して神皇」とするが、他の王との並びでは「星浄王」と最高神官会議で決まった。

(「神は六木を投げない」)
青晶蜥神王国最初の、そして弥生ちゃんにとっては最後の戦の時。反乱軍の大将はゴヴァラバウト頭数姉から「狗番の剣」を与えられた。ガモウヤヨイチャンの力で、ガモウヤヨイチャンに歯向かうという事に躊躇する大将に、「神は六木を投げない」と答える。その意味は、ガモウヤヨイチャンがこの世界で行う事はいかに奇矯に見えても結局は天河の計画に従っているのであり、もしも彼女が戦に敗れる事があったとしても、それは偶然では無く、十二神方台系の人間の独立性、神への依存を断ち切る為に弥生ちゃんを殺す事をお許しになる。という詭弁を使ってみせる。この剣を使ってガモウヤヨイチャンに歯向かう事は、最初から定められて居たのだ、という話に大将は心を揺り動かされる。

(翼甲冑の色)
ギジシップ島から神聖王を連れ帰った焔アウンサに対する嫌がらせが弥生ちゃん不在中カプタニアでは連日行われた。その中の一つに、「翼甲冑の色を茶色にする」というのがある。赤い翼甲冑は赤甲梢の大活躍の後には大人気となり、黒甲枝に新しく支給されるものも赤の塗装をする事を望まれるようになった。が、軍制局ではハジパイ王の意見を取り入れて、赤い甲冑の生産を終了して、明るい茶色にするという決定をアウンサの元にもたらした。ただし、表向きは赤甲梢との区別を明確に付ける為と赤い甲冑は今後特に武徳王に許された武勇並びなき者に限る、という棚上げ策。この提案に対してアウンサは特に異論は挟まなかったが、同時にこうも付け加えた。「これまでに出来た甲冑の色を塗り替える事も無いでしょう。国庫が空になった今の時期に、無駄な出費は控えるべきです」。もちろん、こう言われると提案者は鼻白んで引き下がるしかなかった。

(電気人間)
弥生ちゃんが青晶蜥王国を作ってまもなく、まったく新しい刺客がやってきた。美しい女であるが、彼女に触られるた者は悶絶して気絶する。身体から電気を発散する、電気人間なのだ。が、静電気でばちばちするこの女が、弥生ちゃんに叶うわけもなし。あっさりと捕まって、以後王宮で電気按摩器にされてしまった。美矩そっくり。

(ゲルタ貨幣の数え方)
十二神方台系においては通貨としても機能するゲルタ。ゲルタは通常25枚ひとくくりで売られており、現代日本の通貨価値と換算すると、1くくり1,000円程度。一枚40円という事になる。4くくりで紙に包んでの1包が、業者の取り引きする単位となる。大工の日当がだいたい1包。2包が一応1石という重さの単位と同じで、3kg程度になる。嵩張るから人間は12包しか運べない。これを1担ぎと呼ぶ。イヌコマならば30包で1イヌコマ、荷車だと60包で1荷車という単位になる。ちなみにこの世界の荷車は竹製で大八車のように大きくはない。一人が引ける最大値ということで、積載量は150キログラム程度となる。全体では200キロ弱。路が悪いのでこれ以上は無理で、いざとなったら荷車ごと皆で担いで移動させる。1荷車のゲルタは24万円程度の価値があり、1金と呼ばれ金貨一枚と同等、ただし褐甲角王国では大銅貨一枚となる。褐甲角王国の貨幣は極めて劣悪な品質の銅貨が用いられており、あまりにも劣悪で割れる寸前というぎりぎりの強度しかないので、民間人が偽造する事は不可能。ほとんど紙幣とおなじで信用だけで成り立っている。1イヌコマつまり0.5荷車で一家6人が一ヶ月暮らせる。ちなみに純粋な食塩の塊は1石で1金。塩と鉄は同等の値段で取り引きされるので、ゲルタ1荷車=塩1石=鉄1石=1金という換算が成り立つ。タコ樹脂は通常品質のものは1石で5金。タコ石は現在同重量の金と同じ価格で、通常流通する100グラム程度の塊で、20金となる。普通の家は10金で建つからタコ石1個で立派な家、というのが相場。(泥壁だから材料費は安い) タコ石1個がゲルタ20荷車、1.8tになり、1倉とも呼ばれる。
塩を抜いたゲルタは、10枚ひとくくりで売られており、1ゲルタ。つまり1枚4円となる。店では1椀のゲルタ粥が1ゲルタ、1皿3枚のゲルタパス(ゲルタの焼いたもの)は2ゲルタ程度で供される。安酒1杯は5ゲルタ。九品と呼ばれる最上級の酒が1杯100ゲルタ=1包。安酒1瓶50〜100ゲルタ。1.3リットルで6杯ある。酒場では水で薄めるのが通常であり、これが一品という最下級の酒、ストレートは三品と呼ばれる。九品を三品で割った酒が五品、九品を水で割ったのが七品と上等で、安酒の品質の悪さがしのばれる。

(ハリセン破壊!)
蒲生弥生十二神方台系最後の戦いは、古からひそかに方台に生き続け人間を守って来た、コウモリ神とのラストバトル。各王族や衆人が環視する中で、弥生ちゃんは、人間の母とも呼ぶべき聖なる存在と対決する。弥生ちゃんはこの戦いを最後に十二神方台系を出て行く事を決意している。コウモリ神はそれが許せない。彼女の思惑に大きく反して十二神方台系は弥生ちゃんの構想のままに変革を遂げた。それの完成を見届けないままに海の向うに去るという無責任さに、彼女は遂に最終的な判断を下したわけだ。
この戦いの最中、コウモリ神の強烈な攻撃を受けて、ハリセンが防御力の限界を越えて破損してしまう。弥生ちゃんを護るものが無くなったのだが、それでもなおただ一本のカタナのみに頼って弥生ちゃんは巨大コウモリ神の怪物と闘う。闘う。戦い続け、50時間も戦って遂にコウモリ神が地上で力を発揮出来る限界を突破して、勝つ。
しかしながら、さすがにこの戦いで弥生ちゃんも身体が透けてしまうほどのダメージを負った。弥生ちゃんが本物の人間で無い事が全ての人に分かってしまったのだ。このままでは十二神方台系に留まっても弥生ちゃんは神としての扱いしか得ることは出来ない。人として、人間の側に立つ救世主として地上に居る事は出来ないのだ。弥生ちゃんは海の向こうにハリセンを修復しに行くという。そして小舟に乗って西の海に去って行ってしまう。
修復のなったハリセンは、西の海からやって来た来ハヤハヤによってもたらされ、青晶蜥神王国の至宝として長く尊ばれた。

(改)弥生ちゃんはこの最終決戦の前に、政治紛争を収める為に、自らの身代わりとしてカタナを置いて来てしまった。弥生ちゃんの分身として知られるこのカタナ、だがこれが無かった為に、最終決戦のコウモリ神人との戦いで弥生ちゃんは非常な苦戦を強いられる。見守る神族や神兵、兵士達から根こそぎ刀剣を借りて、抜き身のまま地面に刺して並べておき、刃が破損する度にとっかえひっかえして闘い続ける。見守る者も、カタナでないとダメなのだと悟るが、どうしようもできない。だが粘り強く何度も何度も攻撃を繰り返し、折れた刀をコウモリ神人の身体に突き立てていき弱らせて、最後には聖蟲の力で空を飛びようやくに間に合った劫アランサの届けたカタナによって、最終勝利を手に入れた。

(カンバタ)
弥生ちゃんは戦況を解説する為に一人の男を雇い入れた。劫アウンサの前に出ても失礼にならない格式のある人物を、という事で、金雷蜒王国の由緒在る刀匠バンドに生まれたカンバタが推薦された。彼は刀匠ではあるが使う方に興味があり、交易警備隊に参加して方台中を巡り各地の武人と交流し、さらには隠者と呼ばれる金雷蜒王国の知識人と議論を交わして見分を深めた。40歳になったのを機に生まれのバンドに戻るつもりだったが、弥生ちゃんからのお誘いに応じてデュータム点のトカゲ神殿にやってきた。
弥生ちゃんは彼が刀匠だと知って、日本刀の再現を依頼した。これは後に「トカゲの尻尾刀」として青晶蜥王国のステータスシンボルとなる。彼との会話は最初あまり噛み合わなかったのだが、それはタコ墨を燃やす事で高温が得られるから製鉄技術がまるで異なり、日本刀の技術と隔絶したことによる。しかしその内に弥生ちゃんが日本の砥石について言及すると、彼の反応ががらりと変わった。十二神方台系には砥石が存在せず、神族もまず煉瓦を焼いて砥石を作ることから刀剣製造を始める。砥石の性能によって出来上がる刀剣の技術レベルが確定する、という事を教えられてカンバタはこれまでどうやっても神族の作に及ばない理由をようやく悟ったわけだ。弥生ちゃんは彼に人工砥石の技術を教えて、日本刀の再現を依頼する。これは後に「蜥蜴刀」として、青晶蜥王国廷臣のステータスシンボルとなる。

(謎の薬売り)
弥生ちゃんと劫アランサは、大審判戦争の行方について語り合う。弥生ちゃん曰「この戦、褐甲角王国の負けでしょ」なぜならば、黒甲枝が強過ぎるから。当然の事ながら、ゲジゲジ側では弱い所、つまりクワアット兵や邑兵、一般市民を襲って来るが、黒甲枝自体はやられないから被害の深刻さが分からない。気付いた時には、黒甲枝だけが立って居た、という事になる。その点、ゲジゲジ側は神族とゲイルは死ぬだろうが、奴隷兵にはそれほど死者が出ない。また神族の数も黒甲枝より多いのだから、一人の神族の勢力が大きくなるだけで、国家の体制としてはほとんど現状維持となる。
しかしながら、弥生ちゃんは褐甲角王国が勝つ策を提示する。それはつまり、防衛戦でゲイル騎兵の進入を阻止するのではなく、都市や村落の近辺で浸透してきた敵を、地元民衆の前で撃破する。浸透阻止の防衛戦では、黒甲枝の居ない所で、兵や民衆が為す所無く殺されていき、褐甲角王国の威信は地に落ちるが、この策ならば住民はゲイル騎兵の恐ろしさと同時に、黒甲枝の強さをしっかりと認識して、王国の威信は保たれる。だが、アランサはそれを容認する事ができなかった。如何に王国全体を長引かせるとはいえ、民衆の犠牲を盛り込んだ策など、到底容認出来るものではない。
それは無論弥生ちゃんも同じなわけで、チュバクのキリメを使って褐甲角王国の民衆を救おうとする。ジー・ッカの組織を利用してゲジゲジ側の内通組織の情報を入手して、襲撃が行われる地点に、予告として謎の薬売りが出没するようにする。それが噂になれば、人は自ずとそこを避け、被害は最少となる。ただし、これは長続きしないから、バレた時には逆に、「ゲジゲジ側が嘘の情報を流して、謎の薬売りで黒甲枝をおびきよせようとしている」とする。これを真に受ければ、黒甲枝の防衛戦はより民衆側都市側に移り、褐甲角側が勝つ策に状況が近付くことになる。

(西側!)
弥生ちゃんはウラタンギジェに行く前に、褐甲角王国西側への作戦を遂行させている。まずは、プレビュー版青晶蜥神救世主二号、これはトカゲ巫女の一人を当てた。布教の為に慣れた者をとティンブットを付けるつもりだったのだが、彼女はいきなり妊娠したからこれは放棄。代りに、メウマサク事件に連座したデュータム点のトカゲ大巫女を当てた。彼女達は一度は死のうとしたのだが、弥生ちゃんが「自殺したら冥秤庭にまで追いかけていって、首を刎ねる」と厳命して謹慎処分にしていた。彼女達に重大な、しかもかなり困難な任務を与える事で贖罪の場をあたえたのだ。とうぜん、この時期のこの任務は、褐甲角王国衛視局から厳しい制限を受けるのだが、それに抗するにはこれほど真剣な決意が必要なのだ。
次に「謎の薬売り計画」。これは東側で発動するのだが、西側にも暗躍して、西岸の不安を掻き立てる。西側の黒甲枝をこちらに留めるのが目的で、実際にテロまで起してみせるが、無痛というか犠牲者の出ない丁寧な破壊活動を行う。東側の黒甲枝を削減して、治安活動に振り向けさせて謎の薬売り計画を進展させるためだ。
さらに、西金雷蜒王国との連絡を試みる。なんとかして烏賊を手中に収めようとするのだ。

(偽弥生ちゃんパート2)
弥生ちゃんはッイルベスに代わる偽弥生ちゃんを三人新たに作り上げた。一人はそのままデュータム点に留まりッイルベスの廟で彼女の神剣を使って人々を癒す。ここが現在弥生ちゃんの本拠地となる事を定めた。二人目は、褐甲角王国西側に向かう。新たなる神剣を携えて半分敵地と呼べるほど険悪な空気の中で頑張る。三人目は弥生ちゃんが特にと願ってウラタンギジトからゲジゲジ巫女を派遣してもらって、神聖首都ギジジットへ向かわせる。ギジジットには弥生ちゃんが結界を作る為に使った旧い剣があり、これを用いて毒地中で戦争で負傷した兵士達を大勢救う。ただし彼女には弥生ちゃんから「絶対にギィール神族を神剣で癒してはならない」との厳命が下っている。これはギィール神族を助けて妙な恨みを買う、というのを避ける為で、神族からは納得と理解を得たが、狗番達には怨まれた。

(「げばると処女 刺客大全〜死屍累々〜)
げばると処女は基本的に弥生ちゃんを中心として描かれる物語であり、その他の視点となる人物が各王国に配置されて居て立体的に描かれているのだが、それでもなお十二神方台系のディテールが十分に描かれているとは言えない。そこで、それを補う為の物語が必要になる。
「げばると処女 刺客大全〜死屍累々〜」という仮題の通りに、この一連の物語は弥生ちゃんおよび物語に登場する主要人物を狙って送り込まれる、あるいは自発的にやって来た刺客達の末路を描いており、十二神方台系の暗黒面と下層階級の生態を描く事を主要な目的とする。であるから、彼等刺客は基本的にすべて死ぬ。例外的に生き残る者もあるが、それはメインのげばると処女において重要な役だから生き残り特筆されるのであり、こちらに出る者は基本的に死ぬ。
しかしながら、成功例というものもわずかに存在する。たとえば、弥生ちゃんの狗番を務めたミィガンは、帰路刺客に遭い果て、神剣を奪われゴバラバウト頭数姉に渡されるのだが、これはそのひとつである。

予定:1)蜻蛉の隠者をつけ狙う宗教関係者→無尾猫達のコンビネーションで死ぬ。
    2)タコリティにおいて、弥生ちゃんを毒殺しようとする。→青晶蜥神救世主に毒を盛るとはいい度胸だ。
    3)タコリティ周辺。人喰い信者が人数を集めて弥生ちゃんを襲おうと画策する。→ひそかに動いていたヒィキタイタンとドワアッダの傭兵に殺される。
    4)タコリティにて。テュラクラフの神像を奪おうとする神官。タコ神の熱烈な信者。→タコリティの実力者達の暗闘に巻き込まれて死亡。
    5)毒地中にて。弥生ちゃんを追跡する刺客の一団。「ジー・ッカ」→自ら瀕死の重傷を負い弥生ちゃんを騙すが、非情なアィイーガに突き殺される。
    6)ギジジットにて。ビッグバトルの後。ゲジゲジ巫女がいきなり弥生ちゃんに支配された王宮でただ一人反乱を起こす。王姉妹に決起を促す→王宮吹き抜け内に転がる無残な巨大ゲジゲジ神の屍骸を目の前にして、城の壁から投身自殺。
    7)ゲジゲジ王国にて。ッイルベスが狙われる。「なりそこない」が神剣を奪おうとする。→ティンブット大活躍。犯人は民衆に石を投げられほうほうのていで逃げる。が、そこには地元の神族が居て、彼の狗番に見苦しいものとして処分される。
    8)ミィガン暗殺。ゴバラバウト頭数姉の手先の人喰い教徒による。→成功。「狗番の剣」が奪われる。
    9)カプタニア王宮元老院での出来事。元老院の一人が病死する。だがそれは本当に謀殺ではないのか?→疑心暗鬼の中、犯人とおぼしき者の死体が見つかる。真相は?
    10)戦の最中で、黒甲枝の誰かが狙われる。恨みによる犯行。→だが犯行に及ぶ前にゲジゲジ軍と遭遇。暗殺者は行きがかり上楯となって死に、名誉の戦死と称えられる。
    11)チュバクのキリメの仕事の一つ。→普通に成功する。これは彼がまだ弥生ちゃんの家来になる前の話。
    12)農民。弥生ちゃんの一行が通り掛かると聞く。その陰で人喰い教徒が蠢いているのを知ってしまう。→農民は頑張って、人喰い教徒は全滅する。弥生ちゃんは知らない。
    13)督促派行徒。褐甲角王国にて大規模テロを画策。幸運に恵まれ、それは誰に知られる事もなく進み、まったくのノーマークで成功の一歩手前まで行く。→勝利の瞬間。そこに弥生ちゃんが居た。陰謀は未然に潰され、彼は弥生ちゃんに斬られて死ぬ。弥生ちゃんが直接斬った人間は数少ない。彼はまったくラッキーだ。

(第二巻)

1) 赤甲梢において、新しい総裁を迎える準備から始める。お目付けと侍女斧ロアランが着いて、アウンサが来る。そこで、弥生ちゃんがギジジットで戦うオーロラが観測出来て、全軍非常体制になる。
2) カプタニア、ギジシップ、タコリティでもオーロラが観測される。このような大規模な天文現象を観測したことは、十二神方台系では無かった為にこの世の終わりかとも思われる中、白いオーロラが赤黒いオーロラを駆逐して勝利し、タコリティにおいてはテュラクラフ巫女王が蘇る。(ギジシップ初登場。王宮は一般人の宰相がはばを効かせている。)
 注;もしくは、アルエルシィが出会ってなんとなく付き合うようになった学匠が、救世主伝説についてべらべらと喋る話。そいつは、オーロラを見て狂喜する。
3) 弥生ちゃんの道中記。ギジジットを脱出した後に、ボウダン街道に行く話。ギジジット制圧後もたいへんだったのだ。王姉妹を皆殺しにしたわけではないし、ギジジットに住む金雷蜒神官巫女をどうするか、という問題もあったし。(王姉妹からは、頭の金雷蜒を取ってしまったのだが、それを悲観して自殺しちゃう奴も出たので、やむなく頭のカベチョロと相談して、青いゲジゲジとして復活させる。弥生ちゃんに絶対服従する聖蟲なのだ。)

エピソード1 (降臨編)

エピソード2 (激闘編)
1; 赤甲梢に劫アランサ着任、ギジジットのオーロラを見る
2; カプタニアにて。アルエルシィが学匠の男と会う。男、オーロラを見て狂喜する。ハジパイ王の話
3; タコリティに追捕師が来る。ヒィキタイタンと決闘の最中オーロラが輝き、テュラクラフ覚醒
4; 弥生ちゃんのギジジットでの後始末の話。偽弥生ちゃんの話。
5; 赤甲梢、弥生ちゃんに遭遇する。ミィガン帰還する。
6; 毒地が消滅した事による大混乱を描く。弓レアル大混乱。
7; 弥生ちゃん、ウラタンギジトに逗留。和平を唱えるも果たせず。
8; 大動員。前線に兵力が集結、ゲイル騎兵の襲撃が激化
9; 大審判戦争勃発の惨状を描く
10; 大審判戦争の終り。赤甲梢が東金雷蜒王を捕らえたニュースが飛び込む
11; 赤甲梢が東金雷蜒王国に突入する顛末。
12; テュラクラフがヒィキタイタンと世界の有り様について問答する。ハジパイ王が刺客オーディション開催
13; 弓レアル、義母と共に訃報を聞く。弥生ちゃん行方不明のネコ報。

エピソード3 (謀略編)
1; 赤甲梢、東金雷蜒王をウラタンギジトに護送する。弥生ちゃんと対面
2; カプタニアにて大評定。ハジパイ王は金雷蜒王の即時処刑を主張する。
3; 弥生ちゃん、青晶蜥王国を樹立する。直後に刺客に遭い、行方不明。
4; 困惑の中、赤甲梢総裁焔アウンサ、カプタニアに。
5; タコリティ独立。紅曙蛸王国の復活宣言。褐甲角軍に包囲される。
6; ネコの話。ネコ達は全力で弥生ちゃんを探す。その噂が大暴走
7; 焔アウンサ、ギジジット接収を命じられ赴任中に死亡。
8; 赤甲梢、焔アウンサの暗殺を、ハジパイ王の謀略だとして説明を要求。反乱軍になってしまう。
9; 東金雷蜒王国でも一斉蜂起の噂。偽弥生ちゃん大奮闘。
10; 赤甲梢、カプタニアに帰還。部隊を解散するも、全員拘束される
11; タコリティ総攻撃。炎の中、ヒィキタイタン自ら投降する。
12; 裁判。ヒィキタイタンと赤甲梢の幹部の処分が決定する
13; 刑場にて弥生ちゃん降臨。ちゃちゃっと解決!

エピソード4 (彷徨編)

エピソード5 (覇行編)

エピソード6 (帰天編)

 

 

EP4(大審判戦争 前編)

1、難民移送に伴う混乱と、マキアリィの探索、絶体絶命
2、マキアリィ解決編。人喰い教徒出現とタコリティの変化
3、神聖神殿都市の黒幕出現、弥生ちゃんのウラタンギジト入りを注視する。
4、軌バイジャンの話
5、ベイスラ穿攻隊の大活躍シーン
6、イルドラ姫の本格的戦闘シーン、一時敗北して浸透戦術に変更する
7、弓レアル楽勝宣言!
8、ヌケミンドル防衛戦での血みどろの闘い。
9、浸透戦術の開始。謎の薬売りの暗躍。

10、焔アウンサの最後の作戦とヒィキタイタンの決断
11、難民の大反乱、軌バイジャン絶体絶命
12、ウラタンギジトにて、劫アランサが赤甲梢を想う。
13、赤甲梢国境突破、電撃戦開始。

10、焔アウンサの最後の作戦とハジパイ王との暗闘
11、イローエント難民の大反乱、ヒィキタイタンの決断
12、ウラタンギジトにて、劫アランサが赤甲梢を想う。
13、紋章旗団回収、赤甲梢国境突破、電撃戦開始。

EP5(大審判戦争 後編)

1、弥生ちゃん、ウラタンギジトでおもろいはなし
2、ハジパイ王の話、ヒィキタイタン標的に。
3、赤甲梢の電撃戦、港に到着。
4、赤甲梢、王都ギジシップ島に突入。激戦の末に遂に神聖王宮に突入
5、ヌケミンドル死守戦。武徳王の闘い
6、激闘。そして悲劇への序章
7、カロアル羅ウシィ、難民と金雷蜒軍とのゲリラ戦の渦中で戦死
8、イルドラ姫、ベイスラ穿攻隊との激戦。神人に遭遇。
9、弥生ちゃんの所に赤甲梢成功の報せが届く。ダゲレオたいぷ
10、赤甲梢、神聖王宮での和平の情景。
11、イルドラ姫撤退。神聖王の褐甲角王国入り
12、武徳王の帰還。カプタニア山中で謎の大火災。記憶喪失の軌バイジャン
13、弓レアル訃報を聞く。弥生ちゃん消滅!

1、弥生ちゃん、ウラタンギジトでおもろいはなし、狗の刺客
2、赤甲梢の電撃戦、敵地侵入撃破
3、赤甲梢の電撃戦、港に到着。舟を奪取、ギジシップ島へ。
4、赤甲梢、王都ギジシップ島に突入。激戦の末に遂に神聖王宮に突入
5、ヌケミンドル死守戦。武徳王の闘い
6、ハジパイ王の工作、ジョグジョ薔薇デビュー、ヒィキタイタンの状況、赤甲梢電撃戦第一報
7、ベイスラの激闘。そして悲劇への序章
8、カロアル羅ウシィ、難民と金雷蜒軍とのゲリラ戦の渦中で戦死。軌バイジャン行方不明
9、イルドラ姫、ベイスラ穿攻隊との激戦。神人に遭遇。
10、弥生ちゃんの所に赤甲梢成功の報せが届く。ダゲレオたいぷ
11、赤甲梢、神聖王宮での和平の情景。
12、イルドラ姫撤退。神聖王の褐甲角王国入り
13、カプタニア山中で謎の大火災。記憶喪失の軌バイジャン。弓レアル訃報を聞く。弥生ちゃん消滅!

EP6(弥生ちゃんの消失)

1、東神聖王、ギジェカプタギ点へ行幸。両軍再緊張状態。
2、武徳王、ハジパイ王、弥生ちゃんの指示で神聖王が走った事を知る。
3、三神救世主邂逅。即神人の到来、弥生ちゃん行方不明。
4、弥生ちゃん、いきなり北へ。森林地帯をさ迷う。
5、デュータム点で大混乱。両軍凍結状態に。褐甲角王国大動乱。
6、弓レアル、茫然自失。
7、ハジパイ王、粛正起動。標的はヒィキタイタン
8、イローエントとタコリティの話。
9、人喰い教団壊滅。
10、赤甲梢成功後のヒィキタイタン。再度のマキアリィとの対決。
11、いきなり中央政界に巻き込まれる劫アランサ。
12、焔アウンサの弾劾。
13、イローエントに軍勢結集。臨戦態勢。

EP7(青晶蜥神救世主の大審判)

1、神聖神殿都市の謀略。
2、弥生ちゃん、遂に十二神の中枢に到達。
3、弥生ちゃん、神との対話
4、ハジパイ王の粛正。焔アウンサ殺人事件。
5、赤甲梢凍結命令。斧ロアラン走る。
6、劫アランサの弾劾。トカゲ神救世主の断罪。
7、タコリティ陥落。ヒィキタイタン、カプタニアに。
8、神聖王、事態の推移を見守る。弥生ちゃん帰還の予兆。
9、弥生ちゃん、遂に十二神方台系に帰還、ネズミ族の村。巨大カブトムシ神のお迎え。
10、大裁判。武徳王暗殺未遂・重体。ヒィキタイタンの帰還。
11、ヒィキタイタンの断罪。劫アランサの断罪。赤甲梢解散。
12、白の母。ネコとの対話。弥生ちゃんの帰還!
13、弥生ちゃんの大審判。トカゲ王国樹立。

EP8(トカゲ王国樹立)

1、弓レアル、再起動。新トカゲ王国の発祥

 

 

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